エビデンス・ベースド・マネジメント – 2022年春クォーター (WBS)

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2022年度春クォーター

「エビデンス・ベースド・マネジメント」

シラバス

2022年4月4日現在

お金を出して魚を買うのではなく、魚の釣り方を学びたいと思う人へ

解説: 授業で扱う論文を印刷した量 (注: 両面印刷)

 

  • 授業担当者: 牧 兼充 (kanetaka@kanetaka-maki.org)
  • オフィス: 早稲田キャンパス11号館1136号室
  • 学期・曜日・時限: 春クォーター / 土曜日 / 5限(16:30-18:00)、6限 (18:15-19:45)  [議論の進行により延長する場合あり]
  • 教室:  11-903 (対面)
  • ティーチング・アシスタント: 山崎卓郎  &  高木博史
  • このシラバスはあくまで暫定版であり、今後必要に応じて変更する。

 

1. 授業概要
  • 企業や組織のマネジメントにおける判断・意思決定は、過去の経験や直感、他者の成功事例等に過度に依存することが少なくない。しかしながら、マネジメントにおいても、医療と同様にエビデンスを重視することが重要になりつつある。そこでこの授業では、Evidence-Based Managementと呼ばれる、科学的思考法に基づいたデータ・ドリブンの経営の意思決定手法について学ぶ。
  • この授業は、具体的には以下の4つのトピックから構成される。
    1. 行動経済学から見た実務家のバイアス
    2. バイアスを見抜くための科学的思考法
    3. マネジメントの意思決定に重要な領域の先端的論文の輪読
    4. フィールド実験のデザインと分析の手法
  • この授業の中核は、米国の大学院で一般的なセミナー形式を採用する。担当教員がそのトピックに関連する定量分析の英語の論文を2-3本程度指定し、履修者は毎週少なくとも1本は、事前に論文を読み込むことが求められる。なお授業は週2コマなので、毎週4-6本の論文をカバーすることになる。また履修者は、学期を通じて数回程度、指定された論文の概要をプレゼンテーションにまとめ、発表することが求められる。各回は、担当教員による講義、履修者による発表、論文の内容に関するディスカッション により構成される。最終課題として、フィールド実験のプランの発表が求められる。
  • この授業は、本来であれば博士課程レベルの内容をMBAの学生に提供するものであり、負荷の高い授業であることが予測されるので、そのことを了解した者のみ履修して欲しい。WBSにおいて、もっとも負荷の高い授業であると自負している。この予習には英語が得意な者でも少なくとも毎週3時間程度、英語が苦手な者であればそれ以上の時間を割くことが必要となる。
  • この授業は、「Evidence-Based Management」というタイトルがついているが、実質的には「社会科学のための定量研究法」の授業でもある。負荷が高い授業ではあるが、定量研究の手法の基礎を身に着けるためには、結局のところ効率の良い方法である。なお、この授業に加えて、夏Qに開講される吉岡氏・徳橋氏が担当する「イノベーション研究のための定量分析法」を合わせて履修することにより、この領域の理解は飛躍的に深まると考えられる。
  • 不定期とはなるが、水曜日の22時よりオンラインでオフィスアワーを開催する予定である。授業に関する質問はここで問い合わせが可能である。
  • 初回の授業において、スタディ・グループをアナウンスする。このグループで、予習・復習、論文の発表、最終課題のとりまとめなどを行う。授業を途中でドロップすることで、グループメンバーや他の履修者に迷惑が発生すること、留意していただきたい。
  • 注意: この授業は原則として「対面形式」にて行う。止むを得ない事情で欠席した方には、オンデマンドビデオを後日見れるようにすることを検討している。なお、この授業はWBSの中でも最も負荷の高い授業であると考えられるので、その旨留意した上で履修を決めること。また、この授業は2022年度新設科目であり、プロトタイプ的な位置付けの授業です。授業運営がスムーズにいかないことも想定されますので、予めご了解いただきたい。
2. 授業の到達目標
  • エビデンスを読み解き、意思決定に活用するスキルを身につける。
  • 実務家が陥りがちなバイアスを理解し、克服するスキルを身につける
  • 定量分析の論文を読む込みためのスキルを身につける
  • 定量分析の論文の妥当性を評価するためのスキルを身につける
  • フィールド実験のデザイン・分析のスキルを身につける
  • 修士論文に相応しい研究テーマを見つける
  • 修士論文をまとめるにあたって必要な研究を行うためのスキルを身につける
  • ビジネススクール修了後も自分の力でアカデミックな理論を学び続ける力を身につける

3.事前・事後学習の内容

  • 各回の授業では、予習として指定された英語の論文3本のうち、少なくとも1本は読み込んでくることが求められる。この予習には英語が得意な者であれば各回3時間程度、英語が苦手な者であればそれ以上の時間を割くことが必要となる。履修者による論文のプレゼンテーションの準備には、英語が得意な者でも少なくとも毎週3時間程度、英語が苦手な者であればそれ以上の時間を割くことが必要となる。最終課題は、3時間程度の準備が想定される。
  • 英語が得意でない者には極めて負荷の高い授業である。また定量論文を読み込むためには、因果関係の推論などの科学的な思考力が求められる。その訓練をあまりしていない者は、他の履修者よりもより準備に時間を割いてもらうことが前提となる。
  • この授業は難易度が高いため、毎回の授業後にある程度の時間を割いて復習することを推奨する。

4. 授業計画 

  • 授業開始前の予習 (オプション)
    • 可能であれば、「事前予習」に掲載されている文献を事前に読みこむこと。ただしマストではない。
    • 内容については、授業開始前に理解できなくても、授業を受けながら並行して学ぶので構わない。
  • 自習課題(1) [ビデオ] (締め切り: 可能な限り4/9の授業前までに)
  • 第1・2回 (4/9)
    • イントロダクション
    • この授業を学ぶ意義 (TAより)
    • トピック0: 科学的思考法基礎
      • 「イノベーターのためのサイエンスとテクノロジーの経営学」第2章
      • ケース: Michael Luca, Weijia Dai, Hyunjin Kim, ”Advertising Experiments at RestaurantGrades”, Harvard Business School Case #916038-PDF-ENG
  • 自習課題(2) [ビデオ] (締め切り: 4/16授業前まで)
  • 第3・4回 (4/16)
    • トピック1: アントレプレナー  (「イノベーターのためのサイエンスとテクノロジーの経営学」より)
      • Lerner, Malmendier, U. 2013. With a little help from my (random) friends: Success and failure in post-business school entrepreneurship. Review of Financial Studies hht024.
      • Yu, Sandy. “How do accelerators impact the performance of high-technology ventures?.” Management Science (2019).
    • トピック2: サイエンティスト (「イノベーターのためのサイエンスとテクノロジーの経営学」より)
      • Azoulay, Graff Zivin, J., Wang, J. 2010. Superstar extinction. Quarterly Journal of Economics. 25 549-589.
      • Oettl. 2012. Reconceptualizing stars: Scientist helpfulness and peer performance. Management Science. 58(6) 1122-1140.
  • 第5・6回 (4/23)
    • トピック3: インセンティブ (「イノベーターのためのサイエンスとテクノロジーの経営学」より)
      • Azoulay, Graff Zivin, J.S., Manso, G. 2011. Incentives and creativity: evidence from the academic life sciences. The RAND Journal of Economics. 42(3) 527-554.
      • Ederer, F., and G. Manso. 2013. Is pay for performance detrimental to innovation? Management Science 59:1496-1513.
    • トピック4: イノベーション・ファイナンス (「イノベーターのためのサイエンスとテクノロジーの経営学」より)
      • K. Agrawal, Catalini, C., Goldfarb, A. 2011. The geography of crowdfunding. National Bureau of Economic Research.
      • N. Kaplan, Sensoy, B.A., Strömberg, P. 2009. Should investors bet on the jockey or the horse? Evidence from the evolution of firms from early business plans to public companies. The Journal of Finance. 64(1) 75-115
  • 第7・8回 (4/30)
    •  トピック5: 科学的思考法とビジネス的思考法
      • Arnaldo Camuffo, Alessandro Cordova, Alfonso Gambardella, Chiara Spina (2020) A Scientific Approach to Entrepreneurial Decision Making: Evidence from a Randomized Control Trial. Management Science 66(2):564-586.
      • Bloom, N., Eifert, B., Mahajan, A., McKenzie, D., & Roberts, J. (2013). Does management matter? Evidence from India. The Quarterly Journal of Economics, 128(1), 1-51.
    • トピック6: イノベーション創出
      • Azoulay, Pierre, Christian Fons-Rosen, and Joshua S. Graff Zivin. “Does science advance one funeral at a time?.” American Economic Review 109.8 (2019): 2889-2920.
      • Singh, Jasjit, and Lee Fleming. “Lone inventors as sources of breakthroughs: Myth or reality?.” Management science 56.1 (2010): 41-56.
      • Graff Zivin, Joshua, and Elizabeth Lyons. “The Effects of Prize Structures on Innovative Performance.” AEA Papers and Proceedings. Vol. 111. 2021.
  • 第9・10回 (5/7)
    • トピック7: 学びのサイエンス
      • (Wallace, Patricia E., and Roy B. Clariana. “Achievement predictors for a computer-applications module delivered online.” Journal of Information Systems Education 11.1 (2020): 3.)
      • Deslauriers, Louis, et al. “Measuring actual learning versus feeling of learning in response to being actively engaged in the classroom.” Proceedings of the National Academy of Sciences 116.39 (2019): 19251-19257.
      • (Kapur, Manu. “Productive failure.” Cognition and instruction 26.3 (2008): 379-424.)
      • Kapur, Manu, and Katerine Bielaczyc. “Designing for productive failure.” Journal of the Learning Sciences 21.1 (2012): 45-83.
      • Bonawitz, Elizabeth, et al. “The double-edged sword of pedagogy: Instruction limits spontaneous exploration and discovery.” Cognition 120.3 (2011): 322-330.
    • トピック8: ハイブリッドワーク
      • Bloom, Nicholas, et al. “Does working from home work? Evidence from a Chinese experiment.” The Quarterly Journal of Economics 130.1 (2015): 165-218.
      • Yang, Longqi, et al. “The effects of remote work on collaboration among information workers.” Nature human behaviour 6.1 (2022): 43-54.
      • Andrews, Michael. “Bar talk: Informal social interactions, alcohol prohibition, and invention.” Alcohol Prohibition, and Invention (November 18, 2019) (2019).
      • (He, Simin, Theo Offerman, and Jeroen van de Ven. “The sources of the communication gap.” Management Science 63.9 (2017): 2832-2846.)
  • 第11回 (5/14) – オンライン
    • ゲストスピーカー「科学的思考法と漁業ビジネス」 –  合同会社フラットアワー 代表社員 銭本慧氏
  • 自習課題(4) [ビデオ]  (締め切り:5/21)
    • 科学的実験のデザイン手法 (準備中)
  • 第12・13回 (5/21)
    • トピック9: アントレプレナー&グローバル経営
      • Wright, Nataliya, Frank Nagle, and Shane M. Greenstein. “Open source software and global entrepreneurship.” Harvard Business School Technology & Operations Mgt. Unit Working Paper 20-139 (2020): 20-139.
      • Hubner, Sylvia, et al. “An Asia-centric approach to team innovation: Cultural differences in exploration and exploitation behavior.” Journal of Business Research 138 (2022): 408-421.
    • トピック10: 行動科学と行動変容
      • Norton, Michael I., Daniel Mochon, and Dan Ariely. “The IKEA effect: When labor leads to love.” Journal of consumer psychology 22.3 (2012): 453-460.
      • Read, Daniel, and Barbara Van Leeuwen. “Predicting hunger: The effects of appetite and delay on choice.” Organizational behavior and human decision processes 76.2 (1998): 189-205.
      • Milkman, Katherine L., Todd Rogers, and Max H. Bazerman. “I’ll have the ice cream soon and the vegetables later: A study of online grocery purchases and order lead time.” Marketing Letters 21.1 (2010): 17-35.
      • Milkman, Katherine L., Julia A. Minson, and Kevin GM Volpp. “Holding the hunger games hostage at the gym: An evaluation of temptation bundling.” Management science 60.2 (2014): 283-299.
  • 第14・15回 (5/28)
    • ゲストスピーカー 「フィールド実験のデザイン」 – カリフォルニア大学サンディエゴ校ビジネススクール助教授 Eric Floyd氏 (TBD)
    • Wrap-up
  • 最終レポート提出 (締め切り: 6/11)

*このコースは、授業の前半の理解が極めて重要である。前半が理解できなければ、後半が理解できる可能性は低い。従って、前半に多くの課題を配置する”front-loaded”形式を採用している。前半を乗り切ることができれば、後半の負荷は低くなるはずである。

[その他のトピック]

  • 授業後の自習用
    • トピック11: Unconscious Bias
      • Brooks, Alison Wood, et al. “Investors prefer entrepreneurial ventures pitched by attractive men.” Proceedings of the National Academy of Sciences 111.12 (2014): 4427-4431.
      • Moss-Racusin, Corinne A., et al. “Science faculty’s subtle gender biases favor male students.” Proceedings of the national academy of sciences 109.41 (2012): 16474-16479.
      • Hebl, Michelle R., et al. “Formal and interpersonal discrimination: A field study of bias toward homosexual applicants.” Personality and social psychology bulletin 28.6 (2002): 815-825.
      • Jones, Kristen P., et al. “Not so subtle: A meta-analytic investigation of the correlates of subtle and overt discrimination.” Journal of management 42.6 (2016): 1588-1613.Martell, Richard F., David M. Lane, and Cynthia Emrich. “Male-female differences: a computer simulation.” (1996): 157.
      • Martell, Richard F., David M. Lane, and Cynthia Emrich. “Male-female differences: a computer simulation.” (1996): 157.
      • Murphy, Mary C., Claude M. Steele, and James J. Gross. “Signaling threat: How situational cues affect women in math, science, and engineering settings.” Psychological science 18.10 (2007): 879-885.
      • Rudman, Laurie A., Richard D. Ashmore, and Melvin L. Gary. “” Unlearning” automatic biases: the malleability of implicit prejudice and stereotypes.” Journal of personality and social psychology 81.5 (2001): 856.
      • Heilman, Madeline E., and Brian Welle. “Formal and informal discrimination against women at work: the role of gender stereotypes.” (2005).
    • トピック12: 心理的安全性
      • Coutifaris, Constantinos GV, and Adam M. Grant. “Taking Your Team Behind the Curtain: The Effects of Leader Feedback-Sharing and Feedback-Seeking on Team Psychological Safety.” Organization Science (2021).
      • Wilhelm, Hendrik, Andreas W. Richter, and Thorsten Semrau. “Employee learning from failure: A team-as-resource perspective.” Organization Science 30.4 (2019): 694-714.
      • Liang, Jian, Crystal IC Farh, and Jiing-Lih Farh. “Psychological antecedents of promotive and prohibitive voice: A two-wave examination.” Academy of Management journal 55.1 (2012): 71-92.
      • Castro, Dotan R., et al. “Mere listening effect on creativity and the mediating role of psychological safety.” Psychology of Aesthetics, Creativity, and the Arts 12.4 (2018): 489.
    • トピック13: Capital Formation
      • Miller, Mark Roman, et al. “Synchrony within Triads using Virtual Reality.” Proceedings of the ACM on Human-Computer Interaction 5.CSCW2 (2021): 1-27.
      • Mabogunje, Ade, Neeraj Sonalkar, and Larry Leifer. “Design thinking: A new foundational science for engineering.” International Journal of Engineering Education 32.3 (2016): 1540-1556.
      • Jablokow, Kathryn W., et al. “Investigating the influence of designers’ cognitive characteristics and interaction behaviors in design concept generation.” Journal of Mechanical Design 141.9 (2019).
      • Xie, Hua, et al. “Spontaneous and deliberate modes of creativity: Multitask eigen-connectivity analysis captures latent cognitive modes during creative thinking.” NeuroImage 243 (2021): 118531.
    • トピック14: 発展途上国支援
      • Dimitriadis, Stefan, and Rembrand Koning. “Social skills improve business performance: evidence from a randomized control trial with entrepreneurs in Togo.” Management Science (2022).
    • トピック15: 音楽の紅葉
      • Harris, Ilana, and Ian Cross. “Investigating Everyday Musical Interaction During COVID-19: An Experimental Procedure for Exploring Collaborative Playlist Engagement.” Frontiers in psychology 12 (2021): 1006.
      • Sarinasadat, Hosseini, et al. “Music valence and genre influence group creativity.” International Conference on Human-Computer Interaction. Springer, Cham, 2019.
    • トピック16: COVID-19感染の分析
      • Sala, Giovanni, et al. “Association of BCG vaccination policy and tuberculosis burden with incidence and mortality of COVID-19.” Medrxiv (2020).
      • Fukui, Masao, Kohei Kawaguchi, and Hiroaki Matsuura. “Does TB vaccination reduce COVID-19 infection?: No evidence from a regression discontinuity analysis.” No Evidence from a Regression Discontinuity Analysis (April 9, 2020) (2020).
      • Bendavid, Eran, et al. “Covid-19 antibody seroprevalence in santa clara county, california.” International journal of epidemiology 50.2 (2021): 410-419.
      • Asahara, Masakazu. “The effect of BCG vaccination on COVID-19 examined by a statistical approach: no positive results from the Diamond Princess and cross-national differences previously reported by world-wide comparisons are flawed in several ways.” MedRxiv (2020).
      • Rocklöv, Joacim, Henrik Sjödin, and Annelies Wilder-Smith. “COVID-19 outbreak on the Diamond Princess cruise ship: estimating the epidemic potential and effectiveness of public health countermeasures.” Journal of travel medicine 27.3 (2020): taaa030.
      • Jimi, Hanako, and Gaku Hashimoto. “Challenges of COVID-19 outbreak on the cruise ship Diamond Princess docked at Yokohama, Japan: a real-world story.” Global Health & Medicine (2020).
    • トピック17: エンターテイメントと論文
      • Farago, Fabio Emanuel, et al. “Dynamic capabilities, new business creation and the entrepreneur: An analysis about the La La Land film.” International Journal of Entrepreneurship 23.1 (2019): 1-14.
      • Nakamura, Yuzuko. “Is it Percival time yet?: A preliminary analysis of Avalon gameplay and strategy.” (2017).
    • トピック18: ジェンダーと社会
      • Gneezy, Uri, Muriel Niederle, and Aldo Rustichini. “Performance in competitive environments: Gender differences.” The quarterly journal of economics118.3 (2003): 1049-1074.
      • Gneezy, Uri, and Aldo Rustichini. “Gender and competition at a young age.” American Economic Review94.2 (2004): 377-381.
      • Gneezy, Uri, Kenneth L. Leonard, and John A. List. “Gender differences in competition: Evidence from a matrilineal and a patriarchal society.” Econometrica 77.5 (2009): 1637-1664.
    • トピック19: その他 (分類中)
      • Martinez, Luis R. “How Much Should We Trust the Dictator’s GDP Growth Estimates?.” Available at SSRN 3093296 (2019).
      • Bell, Alex, et al. “Who becomes an inventor in America? The importance of exposure to innovation.” The Quarterly Journal of Economics 134.2 (2019): 647-713.

5. 教科書

  • 牧兼充著、「イノベーターのためのサイエンスとテクノロジーの経営学」、東洋経済新報社、2022年
  • 担当教員が厳選した論文リストを提供する。履修者にはDropboxを活用してオリジナルのPDFを提供する。
  • Harvard Business School Publishingによるケース教材

6. 参考文献

  • ジェフリー フェファー、ロバート・I. サットン著、「事実に基づいた経営―なぜ「当たり前」ができないのか? 」、東洋経済新報社、2009年
  • 中室牧子、津川友介著、「原因と結果の経済学」、ダイアモンド社、2017年
  • 伊藤公一朗著、「データ分析の力 因果関係に迫る思考法」、光文社新書、2017年
  • アンドリュー・リー著、「RCT大全」、みすず書房、2020年
  • ステファン・H・トムキ著、「Experimentation Works ビジネス実験の驚くべき威力」、日経BP、2021年
  • ウリ・ニーズィー、ジョン・A・リスト著、「その問題、経済学で解決できます。」、東洋経済新報社、2014年
  • ダニエル カーネマン著、「ファスト&スロー」、早川書房、2012年
  • リチャード・セイラー、キャス・サンスティーン著、「実践 行動経済学」、日経BP、2009年
  • ダン アリエリー著、「予想どおりに不合理 – 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」」、早川書房、2013年
  • スティーヴン・J・ダブナー、スティーヴン・D・レヴィット著、「ヤバい経済学 -悪ガキ教授が世の裏側を探検する」、東洋経済新報社、2007年
  • Ewing Marion Kauffman Foundation. 2018 State of the Field Distilling the Universe of Entrepreneurship Research. http://www.stateofthefield.org/
  • 過去の履修者が作成したデータセット一覧

7. 成績評価方法

授業の出席 20% 毎回の授業でTakeawayを提出してもらい出席点とする。
課題の提出 20% 毎回アサインされた論文のサマリーの提出が求められる。
ディスカッションへの貢献 30% 授業時やオンラインでのディスカッションに貢献すること(TAが記録する)。
最終プレゼンテーション 20% フィールド実験の計画の発表が求められる。
Learning Communityへの貢献 10% Learning Community構築のために他者の学習へ貢献すること。

8. 備考・関連URL

  • 授業は全てディスカッション形式である。必ず各回の授業の準備をしっかり行ってくること。議論の質は担当教員の力以外にも、履修者の準備の量によって規定される。
  • この授業は、時間通りに開始し、可能な限り時間通りに終了する。授業の質を下げないために、履修者は時間を守ること。全授業に出席することを前提としている。もし欠席する場合には、授業のスタッフMLまで事前に連絡すること。欠席した際には、カバーした内容を自分で責任持って学習すること。
  • 各回の授業終了後には懇親会を開催する。授業後に、読んだ論文の議論や各自の研究テーマの議論をすることは有益である。
  • この授業ではLearning Communityの構築を目指して、過去の履修者にメンターとして、ご協力いただきます。過去の履修者が授業に参加する場合があるので、あらかじめご了解ください。
  • 授業担当者の個人サイト : http://www.kanetaka-maki.org/

10. 授業履修に際しての Honor Code

  • 早稲田ビジネススクールの定める「WBS 授業履修に際しての Honor Code」を遵守すること。
  • 本授業におけるHonor Code
    • 全ての課題については、履修者同士で相談しても構いません。必要に応じて、グループで議論することを推奨する。

11. “Equity, Diversity, Inclusion, and Belonging”の尊重

  • この授業は、インクルーシブであることを前提としています。
  • この授業では、すべての学生が、人種、自認する性別、性的指向性、社会的地位、年齢、障害の有無、宗教、出身地域、国籍、言語の得意・不得意、その他個々人の多様性を生み出すものすべての観点において、同等に学ぶ権利を提供することを目指しています。
  • この授業がインクルーシブであるほど、多様性が生まれ、イノベーションや創造性が強化され、皆さんの学びの体験が向上します。
  • インクルーシブや授業の実現のためには、履修者の皆さんのご理解が不可欠です。どうか積極的に参加し、助け合って、そして皆さんのピアのことの理解を深めてください。多様性、人とは違うということを相互にリスペクトし、それを強みにしましょう。
  • 授業のオンライン化・ハイフレックス化は、学生が授業に「所属している」(Belonging)という感覚を減少させました。この授業では対面を重視することで、また多様な工夫を取り込むことにより、履修者の皆さんの”Belonging”を大切にして、より良いラーニング・コミュニティの構築を目指します。

12. 本授業を担当するにあたっての「学びの哲学」

私が本授業を担当するにあたっての「学びの哲学」は以下の通りです。

  • 質の高いLearning Communityの醸成: 教員と学生の両方が授業にコミットすることが前提です。
  • Peer Effect: 学生個々人の行動は、自分のみならず他者の学習の質に影響するという責任感を持つ人が集まる授業であること。そこに賛同いただけない方にまでInclusiveである必要はないと考えています。
  • Equity, Diversity, Inclusion and Belonging: あらゆるバックグラウンドの人がrespectされる授業でありたい。ただし、EquityなきDiversity and Inclusionは成り立たないと考えています。
  • クラブ財としての授業: Learning CommunityはLife Longです。学費を払ってるのだから良いサービスを受けて当然という思考性の方は、学費を払わなくなったら人間関係がそこで終了します。クラブ財は会費制による相互によるcommonsの構築・運営により成り立ちます。そのために一人ひとりの「貢献」が求めます。
  • Learning Scienceとしての実践: 「学びの科学」を前提として授業構成を考えています。教室は楽しくワクワクする空間である必要があります。講義形式(Explanation)ではなく、体験型(Experiential)な授業構成を最大限目指します。
  • 先端的なテクノロジーの活用: この授業は新しいテクノロジーを積極的に導入します。TAによるサポートを前提としますが、各自でITリテラシーを向上していただくことを求めます。
  • 実験と失敗: 授業では常に新しい授業の形を追求します。常に新しい「実験」を試みますが、当然失敗することも数多くあると思います。そのプロセスも含めて、皆様にイノベーションとは何かを学んでいただきます。
  • 聴講の学生のinclusionと貢献: 聴講も履修者と同じコミットを求めます。より厳密にいうと大学内での教員の評価は履修者数でなされますから、聴講を認めるというのは、教員としては自分の評価は上がらない形でボランタリーに学ぶ場を提供するということです。従いまして、履修者以上に、learning communityへ貢献していただくという前提で受け入れていることをご理解ください。

13. 授業関連のコラム (STE Relay Column: Narrativesより):

先代授業「科学技術とアントレプレナーシップ」の感想より