2019年度夜間主総合ゼミについて (概要)

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2019年度夜間主総合ゼミ「科学技術とアントレプレナーシップ」

2018.9.27 現在

今日は昨日までできなかったことだけをやってみたい人へ

早稲田ビジネススクール(WBS)が、海外のMBAと比較しても大きな優位性を持ち、大きな差別化になっているのは、ゼミの存在であると考えます。海外のMBAはあくまで1年ないしは2年の期間中に授業を通じて学ぶことが中心で、学生間の交流は増えても、教員とは一定の距離があります。WBSでは、全学生がゼミに所属することで、教員との距離を飛躍的に縮め、言わば一人ひとりの学生へのテーラーメードのプログラムを提供することができます。ゼミで学んだ内容が、MBAでの学習の中核となり、卒業するときにMBAで何を中心に学んだのかを答えられるようになります。また教員が一人ひとりのMBAの学生の学習に具体的に責任を持っている、という意味でも、とても優れた制度です。という訳で、私はMBAにおけるゼミの存在をとても大切なものとして、重視しています。

  • ゼミ名
    • 科学技術とアントレプレナーシップ (Science, Technology and Entrepreneurship)
  • 担当教員名
    • 牧 兼充 (Kanetaka M. Maki, Ph.D.)
  • e-mail
  • 研究室
    • 11号館11階1136研究室
  •  テーマ
    • 本ゼミは「科学技術とアントレプレナーシップ」という経営学・経済学の融合領域をテーマとしています。研究機関において科学技術に関する「知」がいかにして産み出され、またその産み出された「知」からいかにしてベンチャー企業を含めた新事業が創出されるのかについて扱います。
    • トピックの例
      • サイエンスのビジネス化
      • 技術とビジネスモデル
      • ベンチャー企業の成功要因
      • 大企業とベンチャー企業の連携
      • サイエンスへの投資の仕組み (ベンチャーキャピタル、フィランソロピックファンドなど含む)
      • スター・サイエンティスト
      • 大学発ベンチャー
      • 産学連携
      • 大学から企業への技術移転
      • エコシステム・産業クラスター (シリコンバレー、サンディエゴなど)
      • デザインとプロダクト・サービス開発
  • 特色 – 本ゼミでは、以下の4点を重視します。
    1. 経営学は「科学」の一分野です。理論を理解するにあたって重要な「科学的思考」を身につけていただきます。
    2. 先端的かつ学術的な理論を理解する力だけではなく、その理論を実務に応用していく力を養うことを重視します。他のゼミよりも、アカデミック寄りだと思います。「実践なき理論は空虚であり、理論なき実践は無謀である」(ピーター・ドラッカー)という言葉は、なぜMBAにおいて、実務家教員と同様に、アカデミックなバックグラウンドを持つ教員が重要であるかを示しています。
    3. ゼミを介して、修了後も有益なビジネスネットワークを構築すること。MBAの価値は、学んだ知識だけではなく、そこで得られた人的ネットワークが同様に重要であると考えています。
    4. 国内のみならず、グローバルな世界で戦うことができる力を養うこと。海外からのゲストもお呼びしますし、ゼミとしても積極的に海外に出かけていきます。
  •  進行方法
    • 各回は、ケース・ディスカッション、経営学及び経済学の先端的な研究論文についての輪読・議論、学生による研究発表、ゲストスピーカーによる講義などを行います。
    • ケース・ディスカッションについては、私がケース教材のリストを作成し、学生が興味を持ったものを選択する形式をとります。
      • 2018年度春学期ケース一覧
        • グーグルを「グーグルらしく」保つ
        • ネットフリックス
        • マッキンゼー 知識と学習の管理運営
        • リクルートデータ活用による価値創造
        • ジョン・ハーシュティック
    • 論文については、学生の興味に基づいて、私がその分野の先端的な論文を数本指定し、履修者は事前にその論文を読み込むことが求められます。
    • ビッグデータの時代において、各自が定量分析の手法を身に付けることはとても大切と考えています。過去にこの分野を学んだことがない人でもそのスキルを身につけられるように、ゼミ内外でチュートリアルを開催しています。
      • 2018年度主なチュートリアル
        • 「Stataの基礎的な使い方」(東京大学 吉岡(小林)徹氏) [2017年12月23日(土)]
        • 「イノベーション研究に活用可能なデータセット」(政策研究大学院大学 原泰史氏) [2017年12月23日(土)]
        • 「ネットワーク分析手法」(慶應義塾大学 福留氏) [2018年10月12日(金)]
    • 実社会への応用を重視するために、ゲストスピーカーを積極的にお招きします。
      • 2018年度春学期・主なゲストスピーカー
        • 立野智之氏 (Managing Director, TP Partners LLC)
        • 新井仁氏 (President, JINS Eyewear US, Inc.)
        • 大澤弘治氏 (Managing Principal and Co-Founder, Global Catalyst Partners Japan)
        • 山本貴史氏 (東京大学TLO代表取締役社長)
        • 水谷英也氏 (元スパイバー CFO)
    •  修士論文を含めた研究の議論を深めることとゼミ・メンバーの懇親を目的として年に数回、合宿を行います。
      • 2018年度の合宿
        • 3月30日(金)〜4月1日(金) 大分県別府にて
    • グローバルなネットワークを広げるために、海外でのスタディ・ツアーを積極的に行います。
      • 2018年度夏のスタディ・ツアー「サンディエゴ」主な訪問先
        • Guido Baltes講演「ドイツのエコシステム」
        • ケース「ベニハナ・オブ・トウキョウ」& Benihanaにて食事
        • Nathan Owens氏(Global CONNECT Director)インタビュー
        • Greg Horowitt氏(Venture Capitalist)インタビュー
        • Mary Walshok氏(UCSD Extension Dean)インタビュー
        • “Innovation to Market A” 第9回授業見学
        • H Puntes (CONNECT) インタビュー
        • Rady MBA学生交流会+夕食
        • Rady Japanの学生と交流 (Rady Japanから7人参加)
        • Illuminiaランチ+見学
        • “Innovation to Market A” 最終発表会
        • Profs. Zucker & Darby
        • 修士論文テーマ発表会
        • BBQ・交流会
    • ネットワーク構築を重視するため、飲み会を含めた交流会の場を大事にします。
  •  プロジェクト研究論文(PP)に求めるもの
    • 修士論文では、本ゼミで扱うテーマの延長線で研究を行っても良いですし、先行研究から得られた知見を用いたケース分析を行っても構いません。何らかの形で、学術的な理論を活用することが求められます。
    • 2018年度ゼミ生のテーマ一覧
      • 「エコシステムにおける大企業の役割 ~日米中の比較~」
      • 「 AI研究における産学連携の状況と成功要因の分析」
      • 「組織内でのデザイナー活用と製品・サービスの成功の関係」
      • 「Geography of Initial Coin Offering」
      • 「アントレプレナーシップが製薬産業に於ける開発プロジェクトの成功確率へ与える影響について」
  • ゼミ選考プロセス
    1. 面接の予約
      • この面接は学生がゼミ選択にあたって必要となる情報を提供することを目的としています。したがって、この面接では選考を行いません。面接に来なくても、ゼミ希望を出すことは可能です。
      • ゼミ選択にあたっては、必ずしも志望していないゼミでも広くまわってみることが大切と思います。ぜひお気軽にいらして下さい。視野を広げるお手伝いができるかも知れません。
      • 面接のアポイントの取り方:  以下の候補の時間帯について、コンタクト解禁日の10月28日(土)午前0時以降に、アポイントメント予約サイト より登録して下さい。
        • 10月28日(日) 13:00-18:00 / 10月29日 (月) 17:00-23:00 / 10月30日 (火) 17:00-23:00 / 10月31日 (水) 17:00-23:00 / 11月1日 (木) 17:00-23:00 / 11月2日 (金) 17:00-23:00 / 11月3日 (土) 12:00-19:00
        • 手順
          1. Sign Upの個所にチェックを入れる
          2. Submit and Sign upを押す
          3. FirstNameとLastNameにはそれぞれ学籍番号を記入する。Commentは公開されるのでご注意を。
          4. Sign up Nowを押す
        • 注意事項: (1) 登録の際はプライバシー配慮のため名前の欄に名前ではなく学籍番号を入れて下さい。 (2) 各自サインアップのスロットは一つのみとします。
      • 場所は、11号館1136号室の私のオフィスです。上記の時間帯で、もしskypeでの面談をご希望の方は別途ご連絡下さい。
      • 今年度の選考期間の間に、私は海外出張が入っているため (11月4日(日)以降)、上記の日程以外の候補を追加することは難しいです。早めに予約を入れるようにして下さい。万が一、上記の日程で合うスロットがないという方は、なるべく早めにご連絡下さい。
      • 一人あたり30分を予定しています。
    1. 面接
      •  面接にあたっては、ゼミへの志望理由を説明できるように準備しておいて下さい。
      • マストではありませんが、志望理由書をまとめている場合には、印刷して持って来て下さい。
      • 私は面談は、部屋のドアを開け放しにすることを基本としています。学生の同意なしに、ドアをクローズして面談をすることはしないようにしています。もし面談について、ドアを閉じて行いたい場合はその旨をおっしゃって下さい。
    2. 志望の検討
      • 2019年度夜間主総合ゼミ選考について雑感(このページの一番下にあります)などを参照して、最終判断にお役立て下さい。面談の結果、次年度のゼミにどんなテーマが向いているかなどを一般論として公開します。
    3. 第一ラウンドで本申請をした段階で、締め切り日(11月15日)の深夜までにメール (kanetaka-sec@kanetaka-maki.org) を最終的な志望理由書と共に送付してください。希望者数によって、その後の対応(書類選考にするか面談を行うか)を考え連絡します。
  • ゼミの メンバー構成についての方針
    • ダイバーシティを重視します。
    • 以下のどれかの条件を満たす学生が本ゼミに向いていると考えています。
      1. 科学技術を活用したビジネスに興味がある
      2. ベンチャー企業を含めた新事業創造に関心がある
      3. 経営学・経済学の先端的な理論を自分のビジネスに活用することに興味がある
    • 海外との交流も多いため、ゼミの活動ではある程度の英語力が求められます。ただし、入ゼミ時点での英語力よりも、英語力を伸ばしたいという熱意を重視します。
    • 統計分析を活用している論文を多く扱います。学生のニーズに応じて、不明な点は解説します。チュートリアルなども用意します。ある程度学んでみて、自分は統計分析は苦手だと思う方は、定性分析の論文にしても構いません。
    • 面接などを通じた雑感を適宜以下にアップロードしておしらせします。最終的な志望の際の参考にして下さい。
  • 特記事項
    • 2018 年度開始したばかりの新しいゼミなので、テーマ、運営方法など、きわめてフレキシブルです。次年度、本ゼミにいらっしゃる方は、第2期生となります。第1期生と協力して、卒業してからもご一緒できるような濃密なネットワークを作り上げていきましょう。参加者が主体的にゼミを作り上げることを希望します。
    • 学生との交流をとても重視します。 飲み会も積極的にやりたいし、合宿やスタディ・ツアーも盛り上がる場としたいです。
    • 皆さんのキャリアにとって、WBSでの2年間が人生の転換点だったと言えるように、そしてその中核はゼミだった、と言ってもらえるような場にしたいと思いますし、そのための努力は惜しみません。
  • ゼミ選考にあたっての連絡先