[ STE Relay Column 012 ]
松田 大 「キャリアは連続的な努力の先に非連続な成長がある~WBSを通じて追い求める人生の問い~」

松田 大 / 中外製薬株式会社

[プロフィール]1979年生、北海道出身。東北大学大学院 薬学研究科終了。内資系製薬企業の薬物動態研究所に入社、分析バリデーション業務からキャリアをスタートし、学術、営業企画、マーケティング戦略を経た後に、中外製薬へ入社、オンコロジー製品のライフサイクルマネジメント戦略立案を担当。現在、マーケティング企画部で計画策定における戦略立案のプロセスマネジメント、主に外部環境動向分析、疾患領域戦略、製品戦略のサポートなどを担当している。2017年4月から早稲田大学経営管理研究科 夜間主総合コースに入学、牧ゼミ1期生(部長、ニックネーム まつだい)、WBSヘルスケア部長。趣味はテニス、読書(主にノンフィクションを題材とした歴史小説。吉村昭、山崎豊子、吉川英治など)、ランニング(最長走行距離100キロ@SAROMA LAKE)。ただ、学業のため全て休業中。

イントロダクション
 WBSへ通うきっかけとなったのは、転職を機に新しい仕事にチャレンジした時、大きな壁に向き合ったことです。これまでと全く異なる環境で何をしたらよいか全くわからない、サポートしてくれる人も一人もいない状況で自分の力不足を痛感し、2−3年以内にビジネスで必要な基本的な土台を習得する必要性があると感じました。また当時読んだ本(LIFE SHIFT(ライフ・シフト) (東洋経済新報社) リンダ・グラットン 著)で「100年人生」という考え方に触れた時、これまで思っていたよりも少し長い時間のスパンで生きていく必要があり、今の仕事以外に何かできる役割を探すために、より俯瞰した視座を養う必要性も感じました。この2点がきっかけとなってビジネススクールに通う決意をしました。これまでもMBAというものに関心がなかったわけではありませんが、忙しいなどと色々とやらない理由を並べては動くこともしておりませんでした。また、日本では海外のようにMBAを取ったから何かが変わるわけではないという批判的な意見(結論を言おう、日本人にMBAはいらない (角川新書) 遠藤 功 著)もありました。しかし、この時点では自分の中でMBAに通うことの必然性に迫られておりましたので、誰かに言われたわけでもないのに自然と足が大学に向かっておりました。
 本当はグロービスに通おうかと思っており、まずは下見も兼ねてクリティカルシンキング(略してクリシン)という講座を単科で受講しました。堀 学長の素晴らしい講演を受講して感動し、クリシンを受講しました。クリシンはグロービスの看板講座で非常に完成されており極めて満足度の高い内容で今でも思考の礎になっています。ただ、一点気になった点があり、ビジネススクールは仕事に役立てるために通うわけですが、グロービスの教員構成が全て実務家であったことです。これは実務の第一線で活躍されている方から、即座に仕事に役立てられるノウハウやフレームワーク(根来先生曰くいわゆる中範囲の理論)を学ぶ上でこれ以上ない最適な環境ではあったのですが、変化の激しいビジネス環境でも通用する一貫性のある理論(根来先生曰くいわゆるCapital T)を学ぶことも必要ではないかと考えておりました。
 私がビジネススクールで求めるものは3点あります。一つはビジネスに必要な高度なスキルセット、もう一つはネットワーク、最後はマインドセットです。WBSは日本のビジネススクールで優秀な学生が集っており、かつアカデミックとプラクティスの教員がおよそ50/50で構成されており、非常にバランスがよいと感じられました。スキルセットは理論と実践に区別されますが、WBSでは両方を学ぶことができます。そんなわけで最終的にWBSの門をくぐることになりました。

非常にハードなWBS生活から得られるもの
 WBSでの暮らしは非常にハードです。週に4-5コマくらいの講義を履修します。さらに講義と同じ時間は予習復習に使う必要があります。このような暮らしを継続するには徹底した自己管理が必要なのですが、どうしても深夜まで残業が発生したり、思うがままにお酒を飲んだりすることもままありますので、そのしわ寄せで睡眠時間が(少)なくなることも出てきます。ただ、がんばった分の見返りは非常に大きいです。言うまでもないですね。
 WBSの講義はどれもクオリティが高く、しかも非常にバラエティに飛んでおり、取りたいものが全部取れなくていつも困っています。まさに飽食の悩み。とても贅沢な悩みなのですが、それくらい講師陣が充実していることの証左でもあります。印象的であった講義がたくさんあるので一つずつ紹介し、何が自分にどのような影響を与えたのかを書きたいのですが、紙面の都合上、特にネットワークという点で自身に影響を与えた講義(牧さんの講義以外)を4つくらいに限定してご紹介しようと思いましたが、それでもあまりに長くなりすぎたので2つだけに絞って紹介します。
 まずは、佐藤克広先生の企業価値創造経営です。マッキンゼーのパートナーである佐藤克広先生の講義は高度なファイナンスの知識をわかりやすく解説され、その後ある企業のROICツリーを作り、企業価値を向上させるための提案をするためのグループワークを行う集中講義です。当時M1の僕はあえてM2の優秀な先輩がいるグループに入りました。今でも飲み会をするつながりがあり、このグループワークで受けた衝撃は一年以上経過した今もまだ残っています。先輩メンバーにはDeanの常連である堀内さん、セルイケさん、村上さん、ギワさん、カンナさんとまさにWBSのレアルマドリード状態で、さらにM1は井口さん、竹ちゃん、常見さんとこれまた豪華布陣でした。やはりグループワークも非常にハイレベルかつスピーディで、さっと方針を決めたら、すぐにギワさんが着物屋さんを下見して、直接店長から情報を取ってくる圧倒的なフットワーク、堀内さんと竹ちゃんがあっという間に事業計画を作り上げ、その傍らで私はセルイケさんとプレゼンスライドの打ち合わせしていました。最後まで細部にも徹底的にこだわるセルイケさんの姿がとても影響を受けました。また、それぞれのキャリアを共有する機会があったのですが、普段、表には出さないようなメンバーが持つ熱い想いに触れた瞬間は非常に感動し、今もまだ心に残っていて、時折思い出します。

 2つ目は樋原伸彦先生が引率された秋の集中講義“Financing for Life Science”です。UCSDとシリコンバレーにのべ1週間滞在するスタディーツアーですが、ここで学んだ点は3点あります。1点目は英語。2ヶ月前に集まったキックオフでは、いきなり英語で自己紹介することになり、当然しどろもどろになり、そしてその後の懇親会でも全く何を話しているのかわからないという非常に恥ずかしい状況でした。それからツアーまでの2ヶ月間は講義と仕事に加えて英会話を毎日勉強していました。そのおかげでツアーでのディスカッションにもなんとか加わることができ、非常に実りある機会となりました。2点目は新しいチャレンジをするモチベーションです。西海岸ではGAFAなど世界を席巻する新しいビジネスが集積しています。西海岸で世界をリードするようなビジネスモデルやルールが作り上げられているということを肌身で感じることで、リスクテイクを恐れないこと、チャレンジすること、そしてチャレンジを応援することの大切さを学ぶことができました。3点目はネットワークです。スタディーツアーでは後藤さん、ウネちゃん、おっちー、高島さん、田中シェフ、佐藤(拓)さんで、Airbnbで家を借りて毎晩飲み会しておりました。また、M2の川ノブさん、海野さん、三澤さんやグループワークで一緒に頑張ったHardyなど、そこでできた一体感はかけがいのないものでした。

バラエティ豊かな部活動
 また、WBSには様々な部活動があります。たとえば最大派閥の餃子部(?)から、昨年立ち上がったイスラエル部、私が部長をしているヘルスケア部(非公式)、ちゃんと大学から公式な部活動と認識されている起業部、ものづくり部まで、簡単にいうと、なにかやりたい、集まりたいと思ったらいろんな人が集まってきます。内向的(だとおもっていた)な自分にとっては毎日がカルチャーショックの連続でした。

牧さんとの出会いが人生を変える
 夜間主総合コースは10月からゼミ選考が始まります。かねてから9月から新しくアメリカから若手のすごい人が来るらしいという噂を聞いており、7月のプレゼミでついにその噂の牧さんの講義にふれることになりました(ちなみに普段からゼミ生は牧「さん」と呼んでいます。邪まな思いがある時にあえて牧「先生」と呼ぶルールになっています)。牧さんのプレゼミは正式にはWBSに所属される前ですが、根来先生や川上先生などそうそうたる先生方がプレゼミの講義を聴講されておりました。つまり普通のプレゼミより緊張感が張り詰めていました。そんな中、牧さんはスターサイエンティストの講義を堂々とした振る舞いで行われ、その内容の知的な面白さに非常に高い関心を持つきっかけになりました。
 秋の牧さんのMOTの講義は、期待を上回る密度の濃い時間でした。ドローンと飛ばしたり、アレクサを使ったり、UBERのケースではUBERで勤務されていた殿崎さんをお呼びしたり、またシリコンバレーでVCとしてご活躍の大澤さん、サンディエゴに在住の田辺三菱製薬の櫻井さん、Illuminaの成相さんなどと講義中にリアルタイムでつないでケーススタディをしたりするなど、従来の講義では見られない仕掛けに圧倒され続ける8週間であり、そして学問としてもネットワーク理論やプラットフォーム理論などを深く学ぶことができ、理論と実践の両面から非常に充実しておりました。
 ただ、最も私が印象的であったのは牧さんの真摯な姿勢、Integrityです。牧さんは必ず講義の最後に自分にとって良い講義とはなにか?という問いを投げかけてきます(ネタバレ注意)。その問いに対して牧さんは、「ただ勉強になったと感じるのではなく、最終的に学生の行動に影響を与えること、継続して学習する姿勢を持つことに貢献できること」が良い講義としています。では、この問いに対して自分は牧さんの定義する良い講義という期待に応えられるだけの学びを得たのか?答えはもちろんYesであり、最新の技術トレンドへの関心がこれまでよりも一層高められたこと、継続して学ぶ決意、ネットワーク構築の重要性を理解し味方を作るための行動変容をとることに結びつけることができたと感じています。そんな牧さんの講義に全力をかける姿勢に感銘を受け、この人についていく!と決心。牧ゼミに行きたいと決意を固めるに至りました。

牧ゼミでのハードな暮らし
 ゼミ活動はフェイスブックでも随時紹介しておりますので詳細は割愛しますが、これまでのゼミ活動から得られたことを中心にお話したいと思います。ゼミ活動は通常ですと翌年4月から始まるものですが、牧ゼミは1期生となりますのでメンバーが決まったその瞬間からアクティビティがスタートしました。
 11月、まずは顔合わせ。これからの一年間に向けた顔合わせを人形町のじょーじさんチョイスのセンスのよいレストランで行いました。どんな一年間になるかワクワクしていました。ゼミのメンバーはじょーじさん、ちーくん、すんちゃん、うねちゃん、やすくんの6人で、みんな非常に優秀でかつハードワークをこなしており、いつも刺激を受けながら切磋琢磨しています。
 12月、年末はStataを用いた統計解析の講習会でした。講師は吉岡徹さん、原泰史さんという、新進気鋭の若手研究者で超豪華メンバーで開催されました。参加者も夜間、全日のゼミ生、さらには樋原ゼミ、入山ゼミなど牧ゼミ以外からも多数の方にご参加いただきました。
 2月はウネちゃんがスイスへ短期留学に旅立たれました。また、2−3月は牧さん不在でしたが、イノベーション・マネジメント入門<第二版> の輪読を学生主体で行いました。一人1章を担当してスライドを作成し、90分間講義をするという通常の輪読よりも意外と負荷のかかった輪読で、その分身につくものも大きいものでした。
 3月には別府温泉で合宿を行いました。合宿では、英語でCVを作成して自分のキャリアを棚卸しし、修論へ向けた問いについて丸一日旅館に籠もって議論をしておりました。CVは4月にシリコンバレーでヘッドハンターとしてご活躍の立野さんにお送りしてアドバイスをいただくことができました。一年間の活動において自分が何をしたいのか、何を得て何を達成することがハッピーなのか、真摯に自分と向き合う冬休みでした。また、合宿では”October Sky”という映画でアントレプレナーシップに関するケーススタディを行いました。私としてはこのケースは非常に印象的であり、これまでのキャリアを振り返ったタイミングでは共感や学びが数多くある映画でした。そして、現在の修論テーマにも大きく関係することとなりました。
 4月からはいよいよ本格的にゼミ活動が開始します。主な活動は4つあって、まずは金曜夜の”ゼミ”、もう一つは”講義”、”スタディーツアー”、そして”修論作成”です。これらの活動を通じてゼミでは、3つの能力を向上させることができます。それは、科学技術をビジネスにつなげるためのエコシステムに関する知識を習得すること、科学的な思考能力を向上させること、そして非常に価値の高いネットワークを形成できることの3点です。以下、活動内容について順にご紹介します。
 まず、ゼミではケースとゲストによる講演がメインです。ゼミ生が関心の高い領域のケーススタディ(Netflix、マッキンゼー、リクルートなど)を選んで、そのままファシリも行います。かなり準備は大変ですが、学びは非常に大きいです。また、春学期のゼミでは多くのゲストにいらしていただきました。これまでにおいでいただいたゲストはシリコンバレーでヘッドハンターとしてご活躍の立野さん、JINS 米国法人CEOの新井仁さん、Global Catalyst Partners Japanの大澤さん、東大TLOの山本貴史さん、経済産業省ヘルスケア産業課の岡崎さん、元スパイバーの水谷さんなどです。また、ゼミの方針の一つに理系博士との交流というのがあり、早稲田理工系研究者の方も加わって議論に参加してもらうことも頻繁にありました。
 次に、このゼミ活動と並行して牧さんのScience, Technology and Entrepreneurship (STE)の講義を受講しました。この講義では科学技術とアントレプレナーシップに関する学術論文を読みました。ただ、そのボリュームは非常に負荷がありまして、1報あたり平均30-40ページはある学術論文を毎週6報読んで議論するというスタイルの講義でした。これは米国の博士課程と同等のボリュームがあるそうです。講義も佳境になると、あまりの論文の重さにバッグが重くなり、腰痛を患うほどでした(ちなみにSTEの講義が終わると同時に腰痛も改善しましたが笑)。このようにゼミ活動とSTEを並行して取り組むため、非常にハードな生活を送ることになりますが、特に学術論文を読みこなす能力は、数をこなさなければ習得できない部分が大きいため、今後の修士論文作成に大いに役立てられると想います。牧さんはこのSTEの講義をサブゼミとして位置づけており、他のゼミからも多く受講され、さらに卒業生である中島さん、中嶋さん、川村さんの3名も参加され、講義中と講義のあとの飲み会まで非常に白熱した議論が毎週行われました。講義については、STEに加えて夏に開講された吉岡徹先生のStataを用いた定量分析も牧ゼミ生は全員受講して定量分析の能力を磨き上げることができました。

そして夏のメインイベント、サンディエゴのスタディーツアー
 8月~9月は牧さんがUCSDで講義を担当されておられることもあり、ゼミのスタディーツアーはサンディエゴへ行くこととなりました。サンディエゴはUCSD、Scripps、Salk研究所を中心に世界トップクラスの研究成果を誇っています。特にバイオサイエンスを中心に領域、Aerospace、Nanotechnologyなどの最先端領域における科学技術の産業クラスターを形成しており、そのエコシステムは世界中から成功事例として注目を集めています。スタディーツアーでは主に3つの活動に取り組みました。まず、サンディエゴにおけるエコシステム形成を理解するために、キーパーソン4名(Global CONNECT FounderのGreg Horowitt氏、DirectorのNathan Owen氏、CONNECT Director of OutreachのH Puntes氏、そしてUCSD Extension DeanのMary Walshok氏)へのインタビューとDiscussionを行うことで、どのようにサンディエゴにおいてエコシステムが育まれてきたのか、直接肌身に感じることができました。彼らは常にネットワークの中心に位置しておりますが、全員が共通してネットワークを構築する中で重要視するのは、相手の信頼性であると述べていました。信頼性は日々の行動の積み重ねによって高められ、人を通じて伝わっていくものであるという点が非常に印象的でした。2点目はネットワークです。Rady (UCSDのMBAコースはRady Schoolと呼ばれている)に通う日本人学生との交流会、また、サンディエゴ在住の日本人の方をお招きして修論テーマ発表会とBBQを行いました。当日の参加者には、Rady Schoolに留学している学生、UCSDの研究者、博士課程の学生、現地で企業、VC、ベンチャーで勤務されている方々など、第一線で活躍されている方々ばかりで修論のテーマを発表することで様々な助言をいただくことができ、親睦を深めることができました。サンディエゴは年中天候もよく、非常に住みやすい環境です。このサンディエゴに住むためにこれまで頑張ってきたと述べられた方が数多くおられたことも印象的でした。3点目はUCSDの講義へ参加してきました。牧さんが担当されている”innovation for market”という講義の最終プレゼンのゲスト審査員として参加し、発表内容に対するevaluationとコメントをする機会をいただきました。UCSDの学生は非常にレベルが高く、積極的に発言する姿勢、またそれぞれのbackgroundを活かしたイノベーション提案の内容はどれもエキサイティングで貴重な経験でした。

 以上から、ゼミと講義、スタディーツアー、これら3つの活動を取り組むことを通じて、科学技術とアントレプレナーシップに関する知識を習得し、修士論文作成に向けて実証研究手法を習得し、そして実際のビジネスで活躍されておられる方とのネットワークを構築することができました。秋以降も修論の作成に向けて取り組んでいきたいと思います。

これからのキャリアについて
 私が最近感じている課題意識は、どうして病気にならなければ専門的な治療を受けられないのかということです。より早い段階で専門的で適切な指導や治療介入を行うことによって病気の発生を予防することは、本人にとっても、高齢化が進展し医療費が財政を圧迫している日本においても理想的であると思います。例えば、毎年、人間ドックを受診し、まだ異常値ではないものの年々確実に悪化する検査値があるのですが、医師からは毎年「問題なし」の一言で済まされています。本人からしてみれば、もう数年すれば明らかに異常値(病気)になることがわかっているので、なるべく悪化を抑制し健康体でいる期間を長くしたいという思いがあります。医師から「悪くなってから専門医を受診して治療しましょう」と言われても筋違いなのです。製薬企業は様々な治療薬を開発して疾患を克服しようとしてきましたが、そもそも疾患を患わないことが患者さんにとってハッピーなはずです。AIやビッグデータ、IoTを始めとする様々な新規技術によって、これから医療環境は大きく変化する中で、製薬企業として病気にならない、早期に病気を診断して治療する、もしくは未病(病気になる予兆を察知して病気を回避し薬を使わない)の世界を実現するために貢献できることを模索していきたいと思います。
 10月からは異動になりステークホルダーにむけた価値提供について新たに取り組むことになりました。これまでのキャリアにおいても、ある日突然、全く思いもしなかった部署へ配属されることがありましたが、いつも困惑は逃れ得ないものです。しかし、サンディエゴで牧さんから「キャリアは連続的な努力の先に非連続な成長がある」という言葉を頂いたことでチャレンジしてみようという考えに至りました。後日、牧さんからは「キャリアは非連続なdotをつなぎ合わせた先に新たな成長がある」という、Steve JobsがStanford Universityの卒業スピーチで述べた言葉を引用したとの指摘がありましたが、自分はこう解釈しています笑。このような機会をいただけたのも、WBSで学んだ経験や知識がこれまでの業務で活かされてきたこともありますが、なによりも仲間の存在が大きいと思います。特にこのわずか一年足らずの間に、これだけ数多くのアクティビティをこなし、多くの学びを得ることができたのは、牧さんとゼミ活動を支えてきたゼミ生同期のじょーじさん、ちーくん、すんちゃん、うねちゃん、やすくんのおかげです。そして何よりも自分のわがままを理解し、支えてくれている大切な家族の存在があるからこそだと思っています。
 修士論文において最も重要なことはResearch Questionだと言われています。すなわち、自分のキャリアにおいて、どのような課題意識があるのかを明確に質問として表現することが、研究手法やデータベースを学ぶよりも重要です。「問いが人生を規定する」とはそのとおりで、自分の人生にどのような問いを投げかけられるのか、牧ゼミ生は牧さんから常に質の高い問いを考える姿勢を学んでいます。

 


次回の更新は10月12日(金)に行います。株式会社東芝の畝村 知里さんによる「キャリアもプライベートも貪欲に生きる」です。