夜間主総合ゼミ選考について

現在のバージョンをとりあえず最終盤としたいと思います。ただ今後新たに質問いただくことも反映する可能性があり、その場合には、赤字で記載します。(ただし、選考にあたってクリティカルな更新などをすることはありません)

2017.10.29 午後11:30現在

夜間主総合のゼミ選考についての問い合わせを多数いただいております。定員は6人です。理想的には希望者が6人ぴったりになることなのですが、場合によっては定員を超えたことがあるかも知れません。新しくできるゼミなので、どのように選考するか皆さんイメージがつきづらいでしょうし、またどんなゼミになるかが見えないだけに、幅広い方が希望することも想定されます。そこで、私が考えていることを積極的に情報発信をしていこうと思います。特にもし志望理由者が多くなることがあるとすると、それは私のゼミの領域が曖昧で、フィットしない方にもフィットするように伝わってしまっているからな気もします。

このゲームのルールにおいては、おそらく教員側から積極的に情報発信をして、ニーズに合う学生のみが応募するようにすることが、一番みんなにとって幸せになるはず。

 

[選考プロセスについての雑感]

ゼミの選考はとても複雑ですが、色々な先生方と議論させていただいて、全学生・全教員の全体最適を考えるととても良くできたシステムのように感じています。今のルールで足りないことで、自分がこの仕組みの抜け道を活用する方法も色々思いつきました。でもそれは一部の教員と一部の学生が幸せになる方法。やっぱりこういう仕組みがあるときは、みんながfairに全体としてハッピーになる仕組みに貢献して行くことが大事だと思います。fairnessを考えて、それを徹底的に実践してみたいと思います。そして、それに賛同してくれる学生に集まって欲しいし、最終的にはそういう教員のところに「良い学生」が集まってくるのだと思います。

ゼミ選びをやっていると、学生同士はcompetitorと感じるかも知れないけれども、本当は学生同士はcollaboratorなんだと思います。多分最後にこのゲームのルールで勝てる人は学生同士をcompetitorではなく、collaboratorだと思う人だと思う。みなさんのcompetitorは、WBSの学生ではなく、他の大学のMBAの学生だし、もっといえば、みなさんは協力して、MBAの人材マーケットを切り開いていく仲間なんだと思います。そして、私はどちらかというと、競争で勝ち抜いた人よりも、周りの学生から、彼/彼女は素晴らしいからゼミ生に推薦します、と言われる人を受け入れたいような気もしています。

[オフィス訪問期間について]

このオフィス訪問期間には、私は選考は「あらゆる意味で」行いません。今のルールではこの期間に「内定」を出してはいけないことになっています。このルールはとても曖昧で、「内々定」だったら良いのか、「不採用」を伝えるのは良いのか、色々な解釈が可能で、教員ごとに色々な判断をしていると思います。この教員の個別判断が制度を複雑にしている反面、多少の揺らぎがあった方が良い部分もあると思っています。

私がこの期間にあらゆる意味で「選考」はしない一番の理由は、何人くらいが最終的に応募するのが分からないと判断がつかないし、そこを予測する経験が私自身にないからです。それと同時に、本来他のゼミにいった方が向いている人が私が声をかけることで、こちらのゼミに採択される可能性が高いという理由で選び、他のゼミにいけばもっと学べるチャンスを逸してしまうことを避けたいからです。私がこの段階で「囲い込み」をしてしまうことは、多様なゼミ選択の中で、学生の権利を考えた場合にfairではないと思っています。

そもそもオフィス訪問期間というのは、学生にとって権利であって義務ではありません。訪問しなくても、応募は自由だと考えます。ましてや私の授業をとっていて、私のやっていることを良く知っている学生は訪問する必要がない場合もあると思います。この期間にオフィスに訪問しない方も同じ条件で選考します。ただし、この期間にいらっしゃることで、応募いただくにあたってこのゼミにフィットするテーマが何かを考える良い機会にはなると思います。

そもそも、私はオフィス訪問期間にいらしていただいた学生の方には、どこのゼミに行くことになっても役立つサジェスチョンができるように心がけています。研究テーマについても自分が可能なサジェスチョンをします。私の関心の幅はもともと広い方です。なので、研究テーマで盛り上がったとしても、必ずしも私のゼミの領域であるとは限りません。少しでも皆さんにお役に立つ知見を提供しようとしています。

ちなみに私はこの面談が大切だと思ったので、一人30分では足りないと思い、お一人1時間弱のスロットを用意しております。ところが思った以上に訪問者が多く、多分27時間くらいをこの2週間で面談に割いていると思います。ただ、これも皆様がより良いゼミ選びをすることのお手伝いができれば、と思ってコミットしています。

[ゼミの選考プロセスについて]

応募者が6人を超えた場合には選考を行います。その際は、最新の研究計画書/志望理由書を再度提出いただきます。オフィス訪問期間に見せた研究計画書/志望理由書と同じでも、がらっと変えたものでも構いません。ですので、最終的にゼミ志望した段階で、kanetaka-sec@kanetaka-maki.org まで、研究計画書/志望理由書の最新版をメールするようにして下さい。

また必要に応じて、選考のための面接を行います。面接の申し込みは、ウェブサイトを作ります。なおこの面接は全員は行わないかもしれません。書類選考で判断できる方は判断し、実際に面談して確認したい方のみ、ご連絡する形式をとります。

[ゼミに向かないトピックについて – (ただしゼミ選考はトピックだけでは選びません)]

自分のトピックがゼミに向いているのか、自分がどのくらいの確率で通りそうか、ということを皆さん知りたいと思っているかと思います。個別にどのテーマが向いていて、どのテーマが向いていないかを言及することは避けますが、オフィス訪問期間の面談で、感じたことをまとめます。なお、最終的に志望するにあたって、面談いらした際のテーマから変えることは自由です。実際に応募していただいたときのテーマの方が重要なので、面談でいらした際にテーマの相性が悪かったとしても、そこが選考にマイナスに働くことはありません。

  • 私は二つの授業を担当しています。「技術・オペレーションのマネジメント」( http://www.kanetaka-maki.org/teaching/tomj2017f/ )の授業を受けて、私のゼミに興味を持っていただいた方も多いかと思いますが、私のゼミはどちらかというと「科学技術とアントレプレナーシップ」( http://www.kanetaka-maki.org/teaching/stee2017f/ )との関係が深いです。従って、「技術・オペレーションのマネジメント」には関心があるけれども、「科学技術とアントレプレナーシップ」には関心が低い人には、私のゼミは向かないと思います。この二つの授業には思った以上に差があるかもしれません。皆さんの研究計画書を提出するにあたっては、「科学技術とアントレプレナーシップ」で扱っている分野とどう関連しているかを示すことをおすすめします。なお、今学期に私の「技術とオペレーションのマネジメント」を履修しているかどうかが、選考に影響することは一切ありません。
  • ゼミの皆さんに共通知識を持つために読んでもらえたらと思う本をリストにしました。なお、これらの本はゼミの中で読むかもしれないですし、各自気が向いたときに読んでいただく形式にするかも知れません。私の思考をご理解いただくために役立つと思いますし、逆にいうと、これらの本に興味ない方は、このゼミには向かないと思います。
  • 私は、サイエンス・ビジネスの研究者ではありますが、必ずしも製薬業界のプロフェッショナルではありません。製薬業界は当然もっとも密接な分野で興味関心は強いですが、むしろ教えていただきながら、というスタンスです。
  • 「科学技術とアントレプレナーシップ」というのは、「博士号」を持っているような研究者と対等に話していく能力が求められます。このゼミでは、経営学を「サイエンスの一分野」としてとらえて、その議論する力を養っていただきます。自分のテーマが「サイエンス」になりえるか、考えてみて下さい。ここでいう、サイエンスとは「因果関係の推論」が行えることをさします。以下のページを参考にしてみて下さい
  • 「オープン・イノベーション」というテーマは曖昧で、色々なゼミで扱うテーマと思います。私のゼミにおいては、「科学技術に関する知のトランスファー」というコンテクストで「オープン・イノベーション」をとらえますので、これをあうかどうか、ご検討下さい。
  • 「デザイン思考」については私は関心があり、授業などでも扱いますが、この分野の研究を行っているわけではありません。一方で私の周りに「デザイン思考」に関心がある人が多いことも確かで。おそらく、ゼミの周辺で「デザイン思考」のプロジェクトに携わる機会はそれなりにあるかもですが、ゼミ自体の中心的なテーマには含まれないということになるかなと思います。
  • 私の研究は、「科学技術イノベーション」のサイクルがまわっていくための仕組みの設計です。多様なアクター(組織・人)が、どのようなインセンティブを持ち協働していくのか、その制度について考えます。この中には政策に関する領域から、大企業やベンチャーのマネジメントに関することまで含まれます。
  • 個別の業界の特性、特殊性は当然見ていきますが、例えば「○○業界で新事業を立ち上げたいのでそのビジネスプランを書きたい」といったテーマはフィットしません。
  • 個別業界でいうと、サイエンスと関連の深い産業という意味で、広い意味でのメディカルや、AI・ビッグデータに絡むトピックが今年は中心になりそうな感覚を持っています。
  • 「イノベーション」というテーマは曖昧で、私はどちらかというと「科学技術のビジネス化」が専門と思っていただくと良いかと思います。
  • このゼミは、「科学技術」と「アントレプレナーシップ」の融合領域です。「起業」のみに興味がある人には向きません。また、起業家志望の人が集まるゼミというよりは、もう少しアカデミックな知見からエコシステムを構築していくことを目指しています。
  • 私は「日本企業のマネジメント」に関するトピックは弱いです。
  • 「ものづくり」そのものについては弱いです。ただし、IoTと絡めたハードウェアは範疇に含まれます。
  • この時点では、トピックさえ相性があっていれば、研究計画書自体はラフで構いません。

[修士論文のテーマについて]

  • 私の研究スタイルは、「定量分析」が中心です。可能な限り、データを活用してもらいたいと思っています。なお仮説構築の段階では定性研究は重要ですし、また定量分析の結果不思議な結果が出た場合にも定性研究は重要であると考えています。
  • ケース分析のみ研究の場合は、「興味深い萌芽的事例」であることを求めますし、そこから得られる「仮説」が例えば今後のMBAの授業で学生に話したときに、「面白い仮説だ」と言ってもらえるようなレベルを求めます。可能であれば、こういったケースを授業の教材として使えるレベルのものにして欲しいと思います。
  • リサーチ・クエスチョンにはこだわります。社内の飲み会で、リサーチ・クエスチョンを同僚の方に話したときに、「そのテーマ面白いね」といってもらえるものが良いテーマだと思います。
  • MBAなので定量分析は厳密性は求めませんが、何が分析として足りないかは明確にしていただきます。

[ゼミのダイバーシティについて]

ゼミのダイバーシティを保つために、以下のことを考えています。

  • 最終的にダイバーシティとして考慮するのは「個人」です。私は「組織」よりも「個人」の力を信じています。
  • 研究テーマの幅の範囲内で、研究テーマ以外の理由で、選考することもありえます。例えば、コミュニティとしてのとりまとめが得意な人、コミュニティとして雰囲気を作ることが得意な人など。
  • 業種が偏りすぎないように配慮します。私の研究テーマは製薬業界と相性が良いことも確かなので、製薬業界からの志望者が増えることが予測されます。何人までとりますか、という質問を受けますが、イメージとしては、3-4人。どちらかというと3人がバランスとしては理想とは思っています。ただし、あくまで私がみたいのは「個人」の特性なので、業界の調整のために誰かを選考で選ばないということはしないと思います。
  • 「個人」重視ですので、同じ会社から複数採用することもありえます。
  • 1期生の役割はとても大切だと思っています。今後、後輩たちをコミュニティの仲間として積極的に交流し、また良きアドバイザになっていただける方を優先すると思います。
  • この領域はとっても学際的です。他のゼミとも交流も大事ですし、その意味でも、他のゼミにいる同期と連携する力が高いを重視したいです。

[ゼミの活動の開始時期について]

  • 他の教員のゼミを観ていると、1年の選考が終わった段階から、2年生のゼミに参加したりなど、ゼミの活動を1年の終わりに開始するところもあるようです。一方で私のゼミは来年4月からの新設になります。
  • オフィシャルなゼミ活動の開始は4月になりますが、おそらく今年度中にゼミ合宿をしたり、有志での勉強会を行うことがあると思います。修士論文が2018年1月提出と思うと4月にスタートではなかなか時間が足りないと思うので、12月くらいからjump startできるような方法を考えたいと思います。

[教員との関係について]

  • ゼミにおいては、学生と教員が「virtuous cycle」を築いていくことが大切と思っています。特に私のゼミにおいて、その際にとても大事なのは、「教員が今までやってきたこと」を見るのではなく、「教員がこれからやろうとしてること」を見ることです。そこが見えていなければ、良い「virtuous cycle」を作ることはできないと思っています。
  • ゼミは大切なので、ゼミメンバーとの関係は大事にします。でもクローズドな関係よりも、オープンな関係が大切と思いますので、ゼミ以外にも、学生の皆様との交流の機会は増やしたいと思います。そのうちの一つは、来年春学期に開講予定ので、「科学技術とアントレプレナーシップ」( http://www.kanetaka-maki.org/teaching/stee2017f/ )の夜間主の日本語での授業は、ある種のサブゼミ的な役割も持ちたいと思っています。この内容を「学ぶ」ことに興味のある方は、この授業も活用いただければと思います。
  • 私はゼミのOB/OGがとても大切と感じています。卒業しても在学中と同じような形で引き続き交流していきたいですし、一緒にプロジェクトをやったりもしたいですし、一緒に良いコミュニティを作っていきたいと思います。

[質問などについて]

  • 色々とご質問があるかと思いますが、積極的に受けたいと思うので、必要な方が適宜ご連絡下さい。ご質問は、 kanetaka-sec@kanetaka-maki.org (私+秘書) までご連絡下さい。